夏に悪化させない自律神経失調症

2018年06月18日

暦によれば季節はもうとっくに夏、天文学的な区別で言えば6月21日頃から9月22日頃までが夏の季節となってます。

とは言え梅雨ということもあって、暑かったり寒かったり。。。今朝の高萩市は少し肌寒くて薄手のカーディガンを一枚羽織りまして、隣町の北茨城市は15℃とさらに肌寒かったようです。しかし今は20℃と少し暑い感じに。。。この時点でも体感の温度差を感じるというのに、これからさらに暑くなってきたらどうでしょう。カラダが気温に追いつけなくて疲れイライラ頭痛などが増してくるのではないでしょうか。

さて、夏に悪化するケースが多い自律神経失調症とはどういうことなのか、春にさかのぼってみてみる必要があります。

中国医学の五行学説によると「春」は木に属すとのことで、これは自然界のものがのびやかに成長し、新陳代謝が活発になるのと同じように、私たち人間のカラダも新陳代謝が活発になり、冬に溜まった老廃物を発散していくということのようです。少し汗をかきやすくなったり、気持ちが浮き足立ったり。カラダが気候の変化についていけずになかなか調子が出ないことも。

寒暖差と春特有の環境の変化によるストレスなどが原因で自律神経が乱れ、イライラする、ダルい、頭が重だるいなどが現れることがあります。

これはカラダが寒暖差に対応するため、一生懸命コントロールしようと頑張っているということなんです。それは交感神経が優位になりっぱなしとなり、たくさんの体力が消耗されているということ。疲れをいつも以上に感じるのはそのためです。

それから、新しく始まる年度としても新生活を始めるとしても、自分でも知らず知らずのうちに緊張感が続いてストレスとなったり、花粉症などのアレルギーでさらにストレスが重なり、精神的な負担が大きくなっていることも。

症状の例としては:イライラ、気分の落ち込み、やる気出ない、体がだるい、倦怠感、手足の冷え、昼間の眠気、頭痛、目覚めが悪い、夜眠れない、肌荒れ、めまい、ほてりなどなど

春に始まって夏に続いていき、さらに負担が大きくなっていく仕組みなんです。

カラダとココロに感じるストレスが自律神経を乱す原因となっていきます。

そこで夏に戻ります。

夏といえば昨今の話題は「猛暑」ですね。

猛暑ともなると食欲減退。カラダが欲するリズムで食事を摂らなかったり、食べやすいサッパリツルツルのめん類ばかりで食事が偏ったり、食生活のリズムが崩れたりします。冷たいものの食べ過ぎなどもありますね。

それから今問題となるのは「クーラー病」です。

自律神経の乱れがなかった方も、かなり乱れやすくなるほど影響がです。

クーラーの効いた屋内から暑い屋外に出るなど、気温差の激しい場所を行き来することで体温の調節機能が乱れやすくなるからです。

暑ければ血管が拡張し、冷えれば収縮するという仕組みは、自律神経が働いてくれているからなんです。体調のコントロールですね。環境に沿って働いてくれているので自律神経は正しいのです。しかし、上記のケースで言えば乱れる原因となってしまうのです。乱れれば正しく働いてくれなくなってしまいます。

頭痛いし食欲もない、風邪でも引いたかな。。。とか、疲れすぎて夜も眠れないなど思ったら、もしかするとそれは自律神経の乱れが原因かもしれません。

そうなる前に対策をしましょう。

・冷房が効いた部屋では肌の露出を控え、身体を冷やさないように服装の工夫をしましょう。そして室内外の温度差はなるべく5℃以内に抑えるということも頭に入れておくと良いでしょう。身体を中から温める食材を普段からほどよく取り込んでおくのもいいですね。

・適度な運動でしっかり汗をかきましょう。汗をかくということが調節機能にとって大切です。

・入浴が交感神経と副交感神経のスイッチ切り換えに重要な役割を持っています。疲れてだるいなど感じたら、ゆっくりお風呂に浸かりましょう。

・身体を冷やす食べ物、食材はほどほどに。偏らないように気をつけましょう。

人は呼吸の仕方で意識的に興奮させたり落ち着かせたりすることができます。寝る前に5分程度の腹式呼吸も、自律神経の働きを正常にする効果がありますので是非試してみるといいですね。

そして身体全体のバランスを整えること、痛みや辛い症状を改善することも、カラダやココロに対するストレスを解消する重要なひとつです。

今夏が猛暑になるか、冷夏になるかわからないところですが、どちらにしてもカラダに優しく。ココロに栄養を。ですね。

 

※患者様個人の感想であり、効果には個人差があります。