頸椎の1番目にある骨について

2018年05月29日

結論から言います。頸椎1番がズレて正しい位置にないと、身体への影響は決して良いものではないと言えるでしょう。

頸椎1番とは首の7つある骨のうち、1番上の頭と首の連結部にある骨のことです。ちなみに背骨とは頸椎1番から始まり胸椎、腰椎、仙椎、尾椎までを言います。

そもそも頸椎1番(アトラス)というものは、重い頭を小さな1個の骨の上に乗せて支えています。例えば、体重50Kgの人の頭の重量は、体重に対して6%と言われているので3Kgとなります。

アトラスという名前の由来は、知っている方も想像できる方もいらっしゃると思いますが、ギリシャ神話のアトラス神からきています。それは「耐える者」を意味し、その名の意味する通り永遠に天球を支え続けるという苛酷な運命をになう神であります。絵画では両腕を頭上に上げ、2つの手のひらで天球をを持って支えている図柄がポピュラーですね。

実際に頸椎1番(アトラス)も2つの窪んだお皿のような部分(関節上面)に後頭顆を乗せ、2点だけで重い頭を支えています。

そして可動域も大きいので、頭や首、背中など身体のどこかに何らかの強い力が加われば、力のはけ口が可動域の大きいアトラスに集まり歪みが出ます。しかも頭を2点で支えているだけなので頭とアトラスの関係も歪みます。

電車に乗ればほぼ全員がスマホを見ています。頭が体軸よりも前に出て、下を向いてスマホを見ていれば、ただ乗っかっているだけの頭を細い首で支えなければなりませんので、頸椎にかかる負担は大きいですし、首を支える周辺筋肉の負担が大きいです。そうなると肩こり、頭痛、背中の痛みなどの症状が出ます。

家では、横に寝て、肘をついて頭を支えるポーズや、うつ伏せ寝の状態など首に負担のかかるポーズが習慣になっている方もいるでしょう。

これらの習慣が頸椎1番に大きな負担になっていることは間違いありません。

頭の中には脳が入っており、脳から全身へ張り巡らす神経が出ています。その神経が一番最初に通過するのは頭部の出口である後頭孔で、2番目がアトラスです。しかもアトラスの位置には生命を維持する機能を持つ延髄があります。

アトラスが歪めば身体全部との情報交換や伝達、命令を役目とする神経の働きを邪魔することになります。そうなると生命維持の役割を全力で果たすことが難しくなり、身体の機能の一部、もしくは多くの部分に不調が出始めます。

自律神経のバランスが乱れたり、首や肩の痛み、手が痺れたり、肩こりや背中の張りを感じたり、腰痛、膝の痛み、不眠やめまいなど症状は多岐にわたります。

アトラスがズレれば、アトラス以下の椎骨全部が前にならえと着いていき、全体が歪んでいきます。

首を自分でポキっと鳴らしたり、左右に回しずらい状態などを感じたら、それはズレている可能性が高いです。

逆にアトラスが正常な位置に戻れば、自ずと以下の椎骨も着いていきますので、全体が正しく修正されるということになります。

そのために当院では、わずかな力で、優しく安全にアトラスを戻すため、専用のベットと専用の道具を使い整える施術をしています。

身体全体のことを考えて、身体の中から自分の力で健康に導いていきます。その力は生まれたときに授かっている自分の力です。

楽しい時間をあきらめる前に、ご相談ください。

※患者様個人の感想であり、効果には個人差があります。